3月3日は「耳の日」。1956年に耳や聴力に対する関心を高め、難聴や言語障害を抱える人々の悩みを少しでも軽くしたいという思いから制定されました。耳の健康は日々のコミュニケーションや生活の質に直結する重要なテーマです。この機会にぜひ耳について知って健康を考えましょう。
耳の健康気にしてますか?

耳は単に「音を聞く」だけの器官ではありません。音を感知する聴覚機能と同時に、体のバランス(平衡感覚)を司る重要な役割も担っています。内耳には音を伝える「蝸牛(かぎゅう)」と、体の傾きや動きを感知する「三半規管」「耳石器」があり、これらが協調して働くことで私たちは音を聞き、まっすぐ立ち、スムーズな動作を行うことができますが、内耳に異常が起きると、聞こえの低下をはじめ、耳鳴り、めまいやふらつきなどの障害として症状が現れることもあります。
これらは、ストレスや疲労、自律神経の乱れによっても悪化することがあり、生活習慣や心身の状態とも深く関係していると言えます。そして、耳鳴りは約10~15%が自覚しているとされ、聞こえにくさは30歳頃からゆっくりはじまっていくとも言われています。しかし、聞こえは自覚症状が出にくいまま進行することも少なくありません。
このように、耳の不調は誰にでも起こりうる身近な症状でありながら、年齢や性別、生活環境によって現れ方に違いがあることも分かってきています。下記ではその特徴を解説していきます。
※社会福祉法人恩賜財団済生会「原因を知ることが治療知っておきたい耳鳴りのこと」https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/tinnitus/
中高年~シニア世代!男女でちがう耳の不調
実は、めまいと難聴は、男女によって起こりやすいタイプに差がある場合があります。その代表的な耳の不調について特徴を解説していきます。
―女性―

めまい
めまいの有症率は男性より女性の方が高いことが報告されています。特に回転性や浮動性のめまい、ふらつきを自覚する割合が女性に多い傾向があり、この男女差は国の大規模調査データに基づいて示されています。
※めまい出典:厚生労働省 国民生活基礎調査
https://me.shopdb.jp/jibika120/session/?recid=3409
メニエール病
メニエール病は、めまい・難聴・耳鳴りを伴うことが特徴の内耳疾患です。近年女性患者の割合が増加していると報告されています。
※メニエール出典:厚生労働科学研究成果データベース/前庭機能異常に関する調査研究
https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/20268
良性発作性頭位めまい症
頭の位置を変えた際に生じる回転性めまいが特徴。国内の臨床報告では、患者の男女比はおおむね男性1に対し女性2~3とされています。
※良性発作性頭位めまい症(BPPV)出典:木戸耳鼻咽喉科
https://kido-ent.com/dizziness/bppv/
―男性―

難聴
難聴は加齢とともに増加する症状で、日本人では男性の方が聴力低下が早く進行しやすいとされています。女性は同年代比較で比較的緩やかな低下傾向を示します。この男女差は国内の加齢性聴覚研究で報告されています。
※難聴出典:国立長寿医療研究センター
https://www.ncgg.go.jp/hospital/navi/38.html
加齢性難聴
加齢性難聴では、特に高音域の聴力低下が問題とされており、男性は女性より早期から高音域の低下が起こりやすいとされています。
※加齢性難聴出典:大和総研(日本人聴力データ)
https://www.daiwa-grp.jp/dsz/results/research/50/pdf/03.pdf
騒音性難聴
長期間の強い音への曝露によって生じる難聴です。厚生労働省の職業性難聴の資料より男性の患者割合が高いとされています。
※騒音性難聴出典:厚生労働省 職業性難聴
https://www.mhlw.go.jp

めまいと難聴の多くは主に内耳にある器官の異常や状態の変化によるものが原因とされています。しかし、そのほかの危険な病気のサインである可能性もあるため、定期的な医師への相談が大切です。






