冬になると、自然と手が伸びるみかん。
昔から「こたつにみかん」が日本の冬の風物詩として親しまれてきましたが、これにはしっかりとした理由があります。みかんには、寒い季節にこそ積極的に摂りたいビタミンCをはじめとした栄養素がたっぷりで、風邪が流行する冬のお守りとして、昔の人々も重宝してきました。また、みかんは約85%以上が水分でできており、乾燥しやすい冬の水分補給にもぴったりです。手軽に食べられて、家族みんなの健康づくりに大活躍します。
ビタミンC
みかんの代表的な栄養といえばビタミンC。体の免疫力をサポートし、風邪をひきにくい体づくりに役立ちます。さらに抗酸化作用があるため、紫外線やストレスでダメージを受けやすいお肌のケアにも◎。冬の健康と美容を同時に支えてくれる、頼れる栄養素です。
β-クリプトキサンチン
みかんに豊富な色素成分で、強い抗酸化作用を持つことが特徴です。体内ではビタミンAとして働き、皮膚や粘膜の健康維持をしっかりサポートします。また、日常生活で受けるダメージから体を守り、季節の変わり目にも負けない健やかさを助けてくれる心強い成分です。
ペクチン
みかんの薄皮や白いスジに多く含まれる水溶性食物繊維で、腸内環境を整える働きがよく知られています。お通じの改善に役立つほか、食後の血糖値の急な上昇を抑えるサポートも。毎日の食生活に自然な形で取り入れやすく、健康管理にとても役立つ成分です。
クエン酸
みかんの爽やかな酸味の正体であり、疲労物質の蓄積を防ぐ働きが期待される成分です。運動後や忙しい日の疲れ対策として役立つほか、口の中をすっきりさせることで気分転換にも。日常のリフレッシュを助けながら、元気な毎日を支えてくれる頼れる存在です。

どのみかんも、それぞれが独自の気候や地形、長い栽培の歴史を生かし、日本の冬を彩る高品質なみかんです。いつも食べているみかんでも栽培の背景や味の違いに注目してみるとより美味しく感じられるのではないでしょうか。
温州みかんは中国からやってきた
みかんはもともと中国原産の果物で、南部の温暖な地域で古くから食用や薬用として栽培されていました。日本には奈良時代(8世紀ごろ)に中国や朝鮮半島を経由して伝わり、当初は宮廷や僧侶の間で珍重されていました。その後、各地の気候に合わせて品種改良が進み、江戸時代には現在の温州みかんの原型が誕生しました。温州みかんは皮が薄く、甘味と酸味のバランスが良いため食べやすく、家庭で冬の定番果物として広く親しまれるようになりました。
みかんの皮は薬になる?

みかんの皮を乾燥させたものは「陳皮(ちんぴ)」と呼ばれ、漢方では古くから消化不良や咳・痰の改善、気の巡りを整えるために使われてきました。陳皮はお茶や煮出し料理、薬膳などに利用され、日常の健康サポートとして取り入れやすい自然の素材です。苦味や香りが強いため、使う量には注意が必要ですが、みかんの皮はまさに昔からの「自然の薬」として親しまれています。
生薬は非常に高価なもので、なかなか手にすることが難しいですが、陳皮はカレー粉の原料や七味唐辛子など、身近なものにも入っています。調味料なら普段の食事で手軽に摂ることができ、おすすめです。
みかんの白い筋も一緒に食べよう

アルベドと呼ばれる白い筋には食物繊維やポリフェノールが豊富に含まれており、腸内環境や血流のサポート、また酸味を和らげて味をまろやかにする働きもあります。苦手な方もいらっしゃるかもしれませんが、取らずに食べることがおすすめです。
みかんの香りでホッと一息
みかんの爽やかな香りには、心を落ち着けリラックスさせる効果があります。皮をむいたときに広がる柑橘の香り成分には、ストレスを和らげたり気分をリフレッシュさせたりする作用があり、冬のほっとひと息つく時間にぴったりです。






