発痛物質を抑えて痛みを緩和しよう

別の記事でもご紹介した痛みの原因「ブラジキニン」。この発痛物質の産生を抑えることが、筋肉や関節の痛みの緩和に繋がります。そこで次の3つのポイントを意識してみましょう。

↓痛みの正体や発生原因について特集している記事はコチラ↓
【寒くなると、なぜ痛い?筋肉の『こわばり』に要注意】
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痛みがある時は動きを穏やかに

腰や節々などに痛みがある時「安静にしているように」と指示されたことがある方も多いのではないでしょうか。一方で、欧米諸国の医療では安静にしない方がよいということも言われています。例えば、太ももの前側の筋肉は、動かないと2日で1%減少し、これが加齢で減少する量の1年分に相当。加えて血流も悪くなってしまう可能性があるからです。

とある実験で、腰痛の患者達を「安静グループ」「ストレッチをするグループ」「日常生活をしながらも動きは控えめにしているグループ」の3つに分けて2日間の経過を調査しました。その結果、最も早く回復したのは、日常生活を送っていたグループ。逆に最も回復が遅かったのは、安静にしていたグループでした。

もちろん症状によっては患部を動かすと悪化を招く恐れもありますので、専門家に判断を仰いで適切な対応をすることがおすすめです。

膝痛・腰痛の対策6選

膝や腰への痛みを和らげるためには、日常動作の負担を減らすことも大切。そこで膝痛・腰痛対策になる6つの習慣をご紹介します。

心と体に優しくストレスをケア

怒っている時、不安な時、落ち込んでいる時に痛みが強くなった経験はありませんか。精神的なストレスは交感神経を緊張させるため、痛みの悪循環サイクルを加速させかねません。常にストレスにさらされている現代社会では、心身をリラックスさせる時間を意識的に確保することが痛みの緩和に繋がるのです。

例えば、ヒーリングミュージックを聞いたり、読書をしてゆったりと過ごしたり、動物と触れ合うこと。笑うこともストレスには有効です。「笑い」は、気分を安定させ、前向きにする神経伝達物質『セロトニン』の放出を活性化し意欲的にしてくれるもの。昔から「笑う門には福来る」と言いますが、まさにその通りですね。

日本は肩コリ大国?

人間の頭は、およそスイカ1個分(約5kg)程の重さで、それを支えている筋肉に負担がかかるのは当然のこと。特に日本人は肩コリに悩む人が多いと言われています。その原因は2つあり、1つは体幹が華奢なのに頭は重いといった日本人特有の体型によるもの。

もう1つは、うつむいたりおじぎをしたり、体が前傾する機会が多い生活習慣が、首と肩甲骨をつなぐ僧帽筋(そうぼうきん)に負荷をかけやすく、肩コリを引き起こすのです。

冷えから守ってポカポカ温めよう

体を温めることも大切なポイントの1つ。最も簡単な方法は入浴です。38℃〜40℃くらいのぬるめのお湯にゆっくりと浸かれば筋肉の緊張がほぐれ、血液循環が良くなり、精神的な緊張をほぐす効果もあるのでおすすめ。

また、蒸しタオルやカイロを当てても良いでしょう。タオルを水で濡らし、絞ったらラップで包み、電子レンジで1分くらい温めます。これを首や冷えが気になる部位に当てるという方法です。また秋冬は寒さから体を守る保温性の高い衣服を選びましょう。

体を温める食品

体を温める食べ物を摂取することも冷えから守ることに繋がります。そこで体を温める食材と冷やす食材の見分け方をご紹介。昔から旬の食べ物を食べた方が良いと言われるのは、体温調節など体のケアに適した食材が多いからです。必ずしもこれが全てに当てはまるというわけではありませんが、選ぶ目安にしてみてください。

寒い国で育つ食材

寒い国では体に熱を蓄える必要があるため、体を温める果物や野菜が育ちます。反対に、南国には体内にこもった熱を下げる食材が多いのが特徴。

地下で育つ食材

地面の下(地中)で育つものは体を温め、地上で育つものは体を冷やしやすいと言われます。大根や人参、ショウガ、ネギなど冬は地下で育つ根菜類ばかり。これは動物も人間も体を温める必要があるからです。反対に夏に地上で育つ野菜は、体を冷やす性質を持っています。

発酵食品

発酵食品に含まれる酵素が体の代謝を良くして、体を温めます。代表的なものは、味噌や納豆、醤油、漬物、チーズやヨーグルトなど。実は日本で昔から食べられてきた食事が当てはまっているのです。