何が違う?4種類のアイスと成分について

日本各地でうだるような暑さがやってきました。こんな季節にこそ食べたくなるのが冷たいアイスクリーム。暑い夏の日に一口食べると涼しさを感じ、様々なシーンで楽しまれる人気のデザートです。ですが、その美味しさと共に意識したいのが、栄養成分や健康への影響です。今回はアイスの種類やそれぞれに含まれる成分を見ていきましょう。

アイスクリームの健康効果

スーパーやコンビニに行くと様々な種類のアイスが販売されています。アイスクリームは甘く体を冷やすため、健康に良くないと思われがち。ですが、本来アイスクリームは牛乳を主成分とし、卵、砂糖といったシンプルな材料で作られています。そのため体に摂取されていると脳のエネルギー源となるブドウ糖や、体を作るたんぱく質となります。また夏の暑さで食が細くなった時には、簡単に栄養を補える「滋養食」となってくれるのです。

アイスクリームに含まれる栄養素

夏の暑い日に涼しさを感じたり、食が細くなった時にも比較的食べやすいアイスクリーム。主原料が牛乳のため意外にも多くの栄養分が含まれています。

カルシウム

牛乳に含まれる代表的な栄養素です。カルシウムは骨や歯を作るために必要なだけでなく精神を安定させる働きがあります。

ビタミンB2

糖質や脂質、たんぱく質を代謝してくれる栄養素になります。また皮膚や粘膜を健康に保つ働きもあります。

脂質

体のエネルギー源かつ、細胞膜やホルモンの構成成分として重要な栄養素で、体温を保ったり内臓を保護してくれます。

炭水化物

脳や体を動かすエネルギー源となる炭水化物も摂取可能です。食べすぎには注意しながらバランスよく摂取していきましょう。

カゼイン

カルシウムの消化・吸収を促進する他、体への吸収速度が遅いため満腹感を持続させるという効果も期待できます。

乳糖

腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。ただし牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなってしまう人は注意が必要です。

アイスはの種類は全部で4つ!

主原料が牛乳で多くの栄養素を含んでいるアイスクリーム。ですがすべてのアイスクリームが体に良いというわけではありません。その理由は、原材料費やカロリーを抑えるなどの目的から、人口甘味料や植物性脂肪などを加えている「アイスクリームの代替品」などが販売されるようになったため。

ではアイスクリームにはどのような種類があるのでしょうか?お店で販売されているアイスコーナのパッケージを見るとラベルには「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」「氷菓」の4種類のうちいずれかが記載されています。これらの違いは含まれる乳固形分・乳脂肪分の違いによって分かれています。

乳固形分とは牛乳から水分を除いた部分、乳脂肪分はその名の通り脂肪分でバターや生クリームなどの元になる部分です。また乳脂肪分の量が味の決め手になります。

ではそれぞれどれ程の違いがあるのか見ていきましょう。まず「アイスクリーム」ですが、原材料に含まれる固形分が15%以上、そのうち乳脂肪が8%以上含まれているものです。

次に「アイスミルク」は乳固形分が10%以上、そのうち乳脂肪が3%以上含まれているものです。またアイスミルクは乳脂肪がアイクリームより少ないため、コクや濃厚さを足すため植物油脂が使われる事が多いのも特徴です。

さらに「ラクトアイス」では乳固形分が3%以上と少なく、乳脂肪分は一切含まれていません。その代わりこちらも植物油脂が多いです。よくラクトアイスは体に悪いという話題がありますが、その理由は植物油脂が大量に含まれており、その中にトランス脂肪酸が使われている商品があるからです。実はこのトランス脂肪酸は人体では処理がしにくい構造になっており、一度摂取すると体内に蓄積されると言われているのです。

そして値段が一番安い「氷菓」ですが、乳固形分は3%未満とほとんど入っておらず、果汁などを凍らせたアイスキャンディーなどが対象となります。「アイスクリーム」と表記さてれいるものは乳固形分・乳脂肪分が多いからこそ高価になり、植物油脂が使用されるアイスクリームやラクトアイスは安価になってくるという事なのです。ぜひ次回アイスを買う際には、一度パッケージの表記を確認し、どのカテゴリーに分類される商品か確認をしてみてください。

アイスには賞味期限がない!?

アイスクリームに賞味期限の記載がないことを疑問に思ったことはありませんか?実はアイスクリームは、-18度以下できちんと保存されていれば、細菌が増えることはなく、長期保存しても品質の変化はほとんどないため、賞味期限を表示しなくてもよいとされているのです。ですが注意したいのが、アイスクリームは一度溶けてしまうと、再度冷凍しても元の状態には戻らないという事。

家に運ぶまでに溶けてしまったり、家庭の冷蔵庫は開閉頻度も多く、常に一定の温度に保つことが難しいため味わいや食感が変わってしまう事もあります。やはり購入したらなるべく早めに食べたいですね。