えがおぶらり旅|長野編

今回のぶらり旅は長野県。観光スポット「川中島古戦場」と長野県の名物グルメをご紹介します。
皆様もぜひ、だいにち堂がある長野県を訪れてみてくださいね。

歴史ロマンを感じる「川中島古戦場」

天文22年から永禄7年までのおよそ12年間、甲斐国の武田信玄と越後国の上杉謙信が北信濃の支配権を巡って争った「川中島の戦い」。誰もが知っている有名な戦いですが、その死闘が繰り広げられた場所が、この「川中島古戦場」です。

武田信玄と上杉謙信が直接対決したのは全部で5回。最終的に決着は付かずに戦いは終わっていますが、その中でも最大規模の激戦となったのが「八幡原の戦い」でした。現在は八幡社という神社の境内になっていて、この場所を川中島大合戦の図で見ると、武田軍の陣営の中に立っていることがわかります。
そしてこの「川中島古戦場」の最大の見所は、武田信玄と上杉謙信の直接対決を模した銅像。八幡原の戦いで武田軍本陣に突っ込んだ謙信の斬りつけを、信玄が軍配で受け止めたという伝説のシーンが、迫力たっぷりに再現されています。またこの時、謙信が刀で3回斬りつけ、それを受け止めた軍配には7つもの傷が残っていたと言われ、その2人の一騎打ちの跡を示した「三太刀七太刀の跡の碑」もあります。

この他にも、謙信を目の前で取り逃がした悔しさから、信玄の家臣が傍らの石を槍で突き通したとされる「執念の石」や、戦死者の遺体が葬られている「首塚」など、たくさんの史跡があります。この首塚は、敵味方関係なく集められたおよそ六千人もの戦死者が、武田方の城主によって手厚く葬られたもので、これを知った謙信がとても感激し、後に塩を送ったことから、『敵に塩を送る』という言葉が生まれたと言われています。

八幡社の境内はそれほど広くありませんが、その中に見所がギュッと詰まっています。信玄と謙信の対決に想いを馳せながら、じっくりと歴史散策を楽しんでみてください。また、「川中島古戦場」は公園にもなっています。春には桜の名所としても人気のスポットなので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

長野の名物グルメ「おやき」

皆様、「おやき」を食べたことはありますか?長野県民は小さい頃からよく食べているという人が多いと思いますが、他県ではあまり馴染みがないかもしれません。
「おやき」とは、小麦粉やそば粉を使った生地で、野沢菜やあんこなどの具を包んだお饅頭のような郷土料理です。山に囲まれ雪の多い長野県では、かつては稲作の収量がなかなか伸びず、お米の代用品としてそばや小麦が栽培されてきました。
「そば」と一緒に小麦粉の「おやき」も毎日の食事やおやつとして家庭で作られ、長野独自の粉もの文化として親しまれてきたのです。

現在の「おやき」は、焼く・蒸す・揚げるなど作り方だけでなく、具材も野菜やナス、切り干し大根などの定番から、胡桃、塩サンマ、チーズ、りんごなど変わったものが増えてきました。バリエーションが豊富で、それぞれの地域の食文化や習慣の違いなどを楽しむことができるのも「おやき」の魅力の1つです。長野県に訪れたら、ぜひお気に入りのおやきを探してみてはいかがでしょうか。