【信州探訪】冬の中山道・奈良井宿を行く

江戸時代へタイムスリップしたかのような宿場町、奈良井宿。69ある宿場のちょうど真ん中、34番目であった奈良井宿は最も栄えた宿場町と言われていました。四方を山に囲まれているため、四季折々の美しさを感じることができます。

五街道のひとつ「中山道」

中山道は江戸と京都を結ぶ街道で、江戸の日本橋と京都の三条大橋を内陸で結び長野県内では軽井沢宿から南木曽町の妻籠宿まで通っています。
1978年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、毎年国内外から多くの人が訪れています。宿場町時代の町並みが今も南北約1kmに渡って広がっており、宿泊施設や古民家を利用したカフェや雑貨店が人気です。

人々の生活に欠かせない水場

奈良井宿の中には6ヵ所の水場があり、当時中山道を行く旅人や宿場町の人々の渇きを癒やしていました。また、火事の際はすぐに消火ができるようにと防火の役割も果たしていたそうです。木曽の山中から湧き出る清らかな水で、現在も地域住民の生活用水として暮らしの中に息づいています。

木曽ヒノキの太鼓橋

木曽の大橋といえば平成3年に奈良井川に架けられた太鼓橋。国道19号と奈良井宿を繋いでいます。樹齢300年以上のヒノキを使用し橋脚を持たない木製の橋としては日本最大級とのこと。長さ33m、幅6.5m、水面からの高さは7mです。橋に用いた木材でなんと5軒から6軒の家が建てられるそう。4月から11月にかけては日没後にライトアップもされ、幻想的な姿が川面に映ります。皆様もぜひノスタルジックな雰囲気を味わいに奈良井宿を訪れてみてはいかがでしょうか。