生活習慣病を知って健康に生きよう!

ひとことで生活習慣病と言っても、様々な種類の病気があることをご存知でしょうか。今回は、主な生活習慣病をいくつかご紹介します。予防方法も掲載していますので、心当たりのある方はぜひ最後までご覧ください。

メタボリックシンドロームって一体どんな意味なのか?

「メタボ」という言葉が広く普及し10年以上が経ちましたが、実際にメタボリックシンドローム自体の意味を知っている人は少ないかもしれません。肥満と同義で使われることも多いですが、メタボリックとは「代謝の〜」という意味。そしてシンドロームは「症候群」です。つまり「代謝に関わる病気」という意味になるのです。
肥満症は「肥満に該当するBMI値25以上」で、肥満に起因する健康障害のことを言いますが、メタボリックシンドロームで着目するのは内臓脂肪面積。腹囲が男性で85cm、女性で90cm以上あり、なおかつ下の表の1〜3の内2つ以上該当するとメタボリックシンドロームと診断されます。
内臓脂肪が多すぎると悪性の生理活性物質が大量に分泌され、高血圧や高血糖を招きます。その結果、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病など命に関わる病気を引き起こすため、非常に危険。「ただ太っているだけ」「自分はぽっちゃり系」などとごまかさずに、該当する人はすぐに治療を受けるようにしましょう。

お口の生活習慣病にご用心!自分の歯は一生モノ

生活習慣病と言うと、コレステロール値や血圧、血糖値などに目が行きがちですが、歯周病もその内の一つ。歯垢に含まれる細菌によって歯茎や歯を支える骨が破壊されていく病気です。やっかいなのが、自覚症状がなかなか出にくいこと。痛みなどが生じないため、気づいた時には歯がグラグラ…という事態になりかねません。歯磨きは、ブラシだけでなく糸ようじなども活用するようにしましょう。

万が一自分がなってしまったら…本当に危険な生活習慣病

高血圧

血圧とは、血流が血管の壁にかけている圧力。最大血圧が140mmHgを越えると高血圧と診断されます。自覚症状はありませんが、徐々に動脈硬化を進行させ、脳梗塞や心筋梗塞の原因に。また視力にも大きな影響を及ぼします。

予防方法は…?

塩分の摂り過ぎは血圧を急上昇させてしまうため、減塩が第一。また、肥満を指摘されたことがある人は、体内で血圧を上げる成分が多く分泌されてしまうため、ダイエットをしましょう。

心筋梗塞/脳梗塞

日本人の死因の第2位が心筋梗塞、そして第4位が脳梗塞です。梗塞とはある部分で血流が止まってしまい、細胞が死滅してしまうことです。

予防方法は…?

血栓ができにくいよう、血液をサラサラな状態に保ちましょう。そのためにはバランスの良い食事を心がけることが大切です。また、水分不足にならないよう、水を積極的に飲んでください。

骨粗鬆症

骨は20歳を境に弱くなり続けるとされています。特に女性は更年期の影響で骨密度が低下しやすいので要注意。一度骨折すると治るのに長時間かかり、そのまま寝たきりになるリスクも伴います。

予防方法は…?

適度な運動は筋肉の量を増やすだけでなく、骨の新陳代謝も促してくれます。ただし、すでに骨粗鬆症に該当する人は医師の指導が必要。また、ビタミンDやカルシウムを積極的に摂りましょう。

脂肪肝

肥満に伴う肝臓の病気こそ脂肪肝。肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、症状が進行しないと病気に気づきにくいのが特徴です。脂肪肝はメタボリックシンドロームが起因となっていることが多く、肝硬変や肝不全を引き起こします。

予防方法は…?

まずはメタボリックシンドロームを改善しなければいけません。適度に運動し、バランスよく食べること。そしてアルコールを控えて肝臓を休ませてあげましょう。

アルコール性肝疾患

アルコールは人体にとって不要なものとして肝臓で処理されます。お酒を浴びるように飲んでいると、アルコール性肝炎となり、肝臓の細胞が破壊されていきます。

予防方法は…?

アルコール性脂肪肝の状態なら、禁酒・節酒によって元の状態に戻ることもありますが、肝炎にまで進行すると投薬治療が必要となり、入院することもあります。

高尿酸血症

高い尿酸値が続いている状態、つまり痛風のこと。尿酸が体内で結晶化し、関節に溜まってしまう病気です。関節炎の一種ですが、多くは足の親指の付け根に発症します。女性よりも男性の方が罹患率が高いことが特徴です。

予防方法は…?

尿酸値を下げるための第一歩は減量。高尿酸血症の人の多くは太り気味だというデータがあります。また、プリン体が多い飲食物(ビールやレバーなど)は避けましょう。

肺がん

がんの中でも死亡率がトップなのが肺がんです。原因の多くは喫煙。初期の段階ではX線検査だけでは発見しにくく、転移しやすいことも肺がんの危険性を高める要因の一つです。

予防方法は…?

まずは禁煙。そして他人のタバコの煙を吸わないよう気を付けましょう。喫煙歴が長い人は年1回のがん検診を受けるように。また、タバコは抗がん剤の副作用を重くするとも言われています。

大腸がん

元々は良性のポリープが長い時間をかけてがん化するのが一般的。患者数が急激に増えており、がん罹患率のトップ。原因は食生活の欧米化だと考えられています。

予防方法は…?

適度な運動はがんの危険性を減らす可能性があるという報告もあるため、積極的に体を動かすようにしましょう。また野菜を積極的に食べて腸内をキレイに保ってください。