【3/10は砂糖の日】とっても身近な甘味料「砂糖」を知ろう

ストレスがたまってイライラした時や疲れた時、甘いものを食べると頭がスッキリして気分がリフレッシュなんてことありませんか?そんな心にも役立つとっても美味しいお砂糖。実は3月10日は「お砂糖〝真〟時代」推進協会によって「砂糖の日」と定められています。

砂糖と人類の関係は一万年!?

「砂糖の日」の理由は…というと、3月10日の語呂合わせ。ちなみに11月30日は「いい砂糖の日」とされています。1年に2回も記念日があるお砂糖、私たちの台所に欠かせない甘味料だからこそかもしれませんね。

しかし、そんなお砂糖の起源は広く知られていないのではないでしょうか。まず、砂糖の原料はさとうきびという植物です。南国のイメージがある方も多いことでしょう。その発祥は太平洋南方に位置するニューギニア周辺の島々だとされています。なんと紀元前8000年から、さとうきびを甘味料として活用していたというから驚き。つまり砂糖と人類の歴史は1万年ということになります。

そして砂糖が世界に広まっていったきっかけが、かの有名なアレクサンダー大王です。紀元前327年にインドに遠征した際、さとうきびを発見したそう。そのためインドは砂糖発祥の地とも言われています。ちなみに英語で砂糖は「Sugar(シュガー)」ですが、語源はサンスクリット語で砂糖を意味する「Sarkara」が語源になっています。

砂糖が日本に伝わったのは、そのずっと後。8世紀の奈良時代に中国から運ばれてきました。安土桃山時代に入ると南蛮貿易によって洋菓子が到来し、さらに和菓子も発展していきます。一般に広まったのは18世紀以降となり、明治時代には誰でも砂糖を楽しめるようになりました。

砂糖が世界に広まった理由

もはやなくてはならない存在にまで広まった砂糖。こんなにも人々から重宝されるようになった理由は、その美味しさだけではなく、効率的なエネルギー源となってくれるからではないでしょうか。

まず人体の臓器の中で最もエネルギーを使うものこそが脳。なんと1日のエネルギーの内、20%を占めます。しかし、脳のエネルギー源はブドウ糖のみ。どれほどの量になるかというと、1時間あたり小さじ1杯分(約4g)です。砂糖は非常に吸収が早く、効率的にブドウ糖に変換されるため、脳のご飯とも言われています。栄養が不足しがちな古代、まさに砂糖は文明を発展させるための救世主だったに違いありません。

砂糖とショ糖の違い

砂糖とショ糖の違いをご存じでしょうか?よく混同されがちですが、似ているようで意味合いが全く違います。まず砂糖とは植物から作られるショ糖を主成分とした糖質のこと。つまり、ショ糖は一つの単体成分であるのに対して、砂糖はショ糖を含むいくつかの糖質などが混ざり合っているもの。とは言っても、砂糖を構成する成分の内、約97%がショ糖となっています。

砂糖の二大原料とは?

砂糖を作るために欠かせない2大原料こそが下の2つの植物。全く違う2種類ですが、ショ糖を生みだすことができる機能を持った希有な存在でもあるのです。

さとうきび

温暖な気候で栽培されているさとうきび。絞り汁をそのまま煮込んでいくと黒糖になります。

てん菜

冷涼な地域に育つ植物で、じつはほうれん草の仲間。根の部分に糖を蓄える性質があり、てん菜糖としても有名。

甘味料と言っても種類は実に様々なんです

砂糖と言えば、思い出すのはその甘味。しかし、砂糖以外にも我々人間の舌に甘さをもたらしてくれる成分は様々です。砂糖は甘味料の分類で言えば「糖質系」の一部。そこで、砂糖以外の甘味料もご紹介しましょう。

糖質系甘味料

デンプン糖

主に果物に多く含まれる果糖や麦芽糖。また興行的にデンプンを分解して作られる異性化糖や水あめが該当します。

糖アルコール

アルコールと言ってもお酒ではありません。キシリトールなどの主に〇〇トールという甘味料が分類されていることが特徴です。

その他

蜂蜜やオリゴ糖、乳糖なども砂糖とは違った分類に属する甘味料です。

非糖質系甘味料

天然系甘味料

ステビアや羅漢果(らかんか)などから抽出される甘味成分は、砂糖よりも非常に甘さが強く、また体内で消化されにくいため低カロリーな甘味料だとされ近年では重宝されています。糖分の取りすぎに注意したい方にもオススメですね!

化学合成甘味料

一般的に人工甘味料と言われているもので、本来は自然界に存在しないとされる糖質です。摂取のし過ぎは、味覚に影響を及ぼしたり、甘味をさらに欲するようになってしまうとされているため、注意した方が良いという声も聞かれます。

主な人工甘味料

アスパルテーム・サッカリン・アセスルファムK・スクラロース・ネオテーム

国内で消費されている砂糖は輸入に頼るしかない?

日本国内で使用されている砂糖の原料の6〜7割が輸入に頼るしかないという現状があります。そのため国内自給率を高めるための取り組みが積極的にされるようになってきました。沖縄県や鹿児島県の農家の約7割がさとうきびを、北海道の農家の約2割がてん菜を栽培しています。