眼精疲労が原因で起こる様々な症状に要注意

1990年代半ばから携帯電話が爆発的に普及し、またウィンドウズ95が発売されると同時に、パソコンが一家に一台は当たり前の時代になりました。それに伴って、テレビ以外で光の強い画面を直視し続ける機会が増加。眼精疲労による様々なトラブルが問題視されています。

時代は紙から電子へ|VDTの普及

パソコンやテレビの画面を見ていると目がつらい、体がだるいなどと感じたことはないでしょうか。今まで見る・読むと言えば紙に印刷されている物が一般的でしたが、今ではインターネットで調べ物をしたり、電子書籍で小説を読んだりする人も増えてきました。私たちだいにち堂のお客様の中にも、パソコンを駆使して株価のチェックなどをしている方も多くいらっしゃいます。こうしたパソコンなどの画面を総称してVDT(ヴィジュアルディスプレイターミナル)と呼び、VDTを使用し続けたことによって疲れや凝りなどの悩みを感じることがあります。

目のピントを調節する毛様体筋が疲れている

当たり前ですが、物を見ることができるのは光があるから。瞳孔から取り込まれた光の情報を水晶体が焦点(ピント)を合わせ、網膜に映し出します。そして視神経を通って脳へと送られ、映像を認識できるような仕組みとなっています。

VDTによる不調は、この焦点を合わせる働きが疲弊した状態。水晶体の厚みを変えながらピント調節しているのですが、これを行うのが毛様体筋という目の筋肉です。遠くの景色などを眺める時の毛様体筋はリラックスしていますが、近くのものにピントを合わせる時は力が入り筋肉を収縮させた緊張状態になります。パソコンなどの長時間の作業は、毛様体筋がずっとこの状態を続けることになり、これが眼精疲労へと繋がってしまうのです。さらに毛様体筋は、自律神経が深く関わっており、目のぼやけやチラつきを引き起こすだけでなく、体全身に影響を及ぼすこともあるため、絶対に侮ってはいけません。

ブルーライトによる目への悪影響が深刻化

「ブルーライト」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ちなみに…ヨコハマのことではありません。その名の通り、青い光。人間の可視光線の中で最も強いエネルギーを持っています。健康被害を及ぼす紫外線と近しい性質があり、パソコンや携帯電話などのVDTから非常に多くの量が発せられることが近年、問題視され始めました。厚生労働省でも「1時間、画面を見続けたら15分程度の休息をとる」ことが推薦されています。

今日から試せる!疲れ目解消法

パソコンや携帯電話、テレビなどを長時間見続けた後はしっかり目を労ってあげることがVDTによる影響を予防する第一歩。そこで簡単にできる『疲れ目解消法』をご紹介します。

保温

ホットタオルやホットアイマスクで目の周りを温めましょう。血行が良くなり、毛様体筋の緊張をほぐす効果が期待できます。また、油分バランスの乱れも整うため、ドライアイの予防にもなります。

ツボ押し

『睛明(せいめい)』というツボ(下のイラストの赤丸の部分)を押すことで、目の周辺の凝りや痛みを和らげ、不快感を取り除く効果があります。