ジンジン・ビリビリ!しびれのメカニズム

年齢に伴い手足がビリビリ、チクチク、ズキズキ、ジンジン…なんてことはありませんか?しびれや痛みを表現する言葉は実にさまざま。その辛さは経験した人でないと分からないと言われます。今回は、そんなしびれのメカニズムに迫ります。

60代以上から急増するしびれのお悩み

お箸を持つのも一苦労だったり、階段の上り下りが辛いなど、日常生活に影響が出ることもあるしびれ。厚生労働省の平成28年度国民生活基礎調査によって、しびれに悩む人は60代以降から急増することが明らかになりました。もし今、手や足にズーンとした重たさがあったり、ムズムズが続くようだったらしびれ悪化のサインかもしれません。

しびれはなぜ起こる?

では、しびれはどのような時に起こるのでしょうか?正座した時の足の状態を例に考えてみましょう。まず、ヒザ下の部位で血管が圧迫され血液の流れが悪くなります。これにより末梢神経に必要な酸素が不足。さらに、皮膚に近い末梢神経は体の重みによって直接圧迫を受けてしまいます。こんな状態を続けていると、知覚を伝える末梢神経の機能が低下。酸素不足になった細い神経が「もう耐えられない!やめて!」と異常に興奮して、ジンジンした感じの異常電流が流れ始めます。そう、この電流こそがしびれの原因。つまり、ジ~ン、ビリビリは末梢神経が異常を知らせる生体の防御反応というわけです。身体が冷えて血行不良になる場合も同じような状態を引き起こします。

手や肩や腰のしびれの場合は?

手や肩や腰に起きるしびれの場合はどうなのでしょう。このようなしびれも、末梢神経のダメージが原因の1つです。同じ姿勢を続けたり、無理な姿勢をとったり、あるいは疲労などによって末梢神経が圧迫されたり、ダメージをうけることでジ~ン、ビリビリというしびれが起きてしまうのです。

生活の中でできる!手足のしびれ対策

  • 温めると症状が和らぐことも

血流の停滞や筋肉の硬直によるしびれの場合は、お風呂などで温めると症状が和らぐことがあります。そうすることで、血流が改善するからです。原因によっては一概に言えないので患部が熱を伴っている場合は温めないように注意しましょう。

  • からだを適度に動かす

からだを動かすことで、血流を改善するので軽めの運動(散歩)などを続けるのもオススメ。ただし、症状に影響しない範囲にとどめましょう。症状がひどい時は安静が第一。無理は禁物です。

  • 正しい姿勢を意識する

猫背、背中を曲げる癖、腰を落として座るなどの癖がある人は、姿勢を直すだけで不自然に神経を圧迫することがなくなり、症状の改善を期待することができます。テレビに集中していたり、夢中で動作していると姿勢が崩れがちなので注意しましょう。

  • 心配しすぎない・ストレス解消

しびれの症状は何か心配ごとがあると強まったり、心が穏やかな時は軽快することがあります。ヒーリング音楽で気持ちを落ち着かせたり、趣味や社会活動などのストレス解消法をみつけましょう。