飛び出せ宇宙へ!無重力の大冒険

昨年末、民間人が宇宙旅行を成功させたことは記憶に新しいですよね。日本の民間人が宇宙に行ったのは31年ぶり。ちょっと宇宙が身近に感じられたニュースでしたが、宇宙旅行の実態はまだまだ知らないことばかりです。今回はそんな宇宙旅行の世界を覗いてみましょう。

宇宙に行くのにいくらかかるの?

今回の宇宙旅行は、国際宇宙ステーションにおよそ12日間の滞在をするものでした。その費用はなんと約50億円!さらに宇宙空間に滞在するために約100日間の訓練が必要なので準備も大がかりですよね。そこで、もう少しお手軽に楽しめる宇宙旅行も存在します。こちらは10分程度の宇宙遊泳が楽しめる日帰り旅行。高速100キロメートルまで上昇して、宇宙から地球を眺め、無重力を体験することができます。特別な訓練も不要で、最高齢82歳の方が搭乗した例もあるというからビックリ。お値段はおよそ、2200万円と先程よりは控え目です。今後10年以内には数百万円で行けるようになるという試算もあり、いずれ海外旅行のような感覚で宇宙旅行を楽しむことも夢物語ではないのかもしれません。

宇宙旅行はどんな服で行く?

国際宇宙ステーションの船内はシャツ姿で生活できるよう温度、湿度が快適に保たれています。それでも日本人にはやや寒く感じるそう。温かめの服装を用意するといいでしょう。特別な洋服や肌着を付ける必要はなく、地上と変わらない服装で生活できるのは嬉しいこと。2010年に宇宙飛行士として滞在した山崎直子さんは法被(はっぴ)のような着物を持って行き、手巻き寿司パーティーで着ていました。

宇宙空間の不思議

宇宙では地球のような重力を受けないので、体にも様々な変化が起こります。無重力状態では肩こりがなくなり、身長が伸びます。加えて、体液が上半身に移動するので、ウエストが細くスリムに。また、顔は多少丸くなりますが、しわが目立たなくなるので新しい自分に出会えるかもしれません。ただし、空気は乾燥しているので保湿クリームを持参し、こまめに塗ることをお勧めします。興味深いことに、宇宙での睡眠時間は地上での睡眠時間の7割程度で同じくらいの回復が見込めると言います。無重力状態でぷかぷか浮かびながら寝るのは本当に気持ちが良く、短時間でもぐっすり。それほど宇宙での睡眠は良質で、一度体験した宇宙飛行士は宇宙での睡眠が恋しくなるようです。

宇宙の旅はまるで浦島太郎?

SF映画などで、宇宙船の旅から帰ると地球のみんなは年を取っていたというまるで浦島太郎のような話があります。この不思議な現象は、相対性理論である「速く移動するほど、止まっているものより時間の進み方が遅くなる」ことによるもの。もし光の速度に近い速さで移動できたら、止まっている場合より約10倍も時間が遅く進みます。例えば20歳でそのスピードの宇宙船に乗って出発し、5年後の25歳で戻ってくるとします。その宇宙船の時間は地球より10倍遅く進んでいるので地球では50年が経ち、同級生は70歳を迎えているのです。この時間の遅れは現実に起きています。カーナビゲーションで正確な位置を教えてくれるGPS衛星は高速で移動するので地球の時計より毎日100万分の7秒遅くなり、その補正が行われています。

宇宙食って、普通の食べ物とどう違うの?

宇宙食のメニューには約300種類もの食品が載っています。無重力で酸素も限られている宇宙空間では地球のような調理ができない分、どうにかして美味しく食べようと追求された宇宙食。まず、水やお湯を注いで、どこでも食べられるフリーズドライ食品。飲料も全てこのタイプでストローを使って飲みます。また、レトルト食品や缶詰は、そのままもしくはオーブンで温めて食べます。ラーメンやカレー、洋食に日本食など、メニューはバラエティー豊か。忘れちゃいけないのが、楽しいお菓子やドライフルーツ。さらにパンや果物などの生鮮食品もあるというから驚きです。1つ1つを手作業で作るため、同じ食品でも私たちがスーパーで買う値段の100倍するのだそうです。

火星に人は住めるの?火星移住プロジェクト

火星は近隣の惑星に比べると距離が近く、地球から半年ほどで行けると言われています。環境も月よりも地球に近いため、移住が可能なのではと考えられています。さらに四季もあって、1日の長さが24時間37分なので、他の惑星よりも居心地が良い星なのです。しかし、火星は大気のほとんどが二酸化炭素で酸素がほとんどありません。また平均気温マイナス50度と、カチコチの極寒の世界。そして時々、地球の台風のように大規模な砂嵐も起こります。火星に住むためには、酸素を入れた頑丈なドームのような建物の中で、作物を耕すような暮らしになるかもしれません。NASAは早ければ2050年代に火星への移住を目指しています。

宇宙人はなぜタコ型?

宇宙人というと頭が大きくて手足が細い火星人の姿がおなじみですが、どうしてタコ型なのでしょうか。宇宙人は知能が発達しているから大きな頭脳を持っているはず。でも火星は地球より重力が小さいから、細い手足で大きな頭を支えられるだろうという推定から描かれた姿がタコ型。最近では、グレイ型と呼ばれる小柄で大きな頭と黒いツリ目に全身灰色の姿のイメージも強いかもしれません。宇宙人の姿はまだまだ謎に包まれています。

「我々は宇宙人だ」のルーツ

ワレワレハウチュウジンダ…言わずと知れた宇宙人の定番のセリフ。扇風機に向かって「あー」と発声することで宇宙人風の声を出す遊びをやったことがある人も多いのではないでしょうか。このセリフの元祖は、特撮映画「地球防衛軍」だと言われています。これが「ウルトラマン」シリーズなどを通して広まり、ギャグとして物真似されるようになりました。