信州の郷土料理「おやき」

今回は、長野県の代表的な郷土料理のひとつである「おやき」について特集します。
おやきとは、様々な食材を具にして小麦粉やそば粉で包むお饅頭のような食べ物。様々な味があり、手のひらサイズで食べやすく腹持ちも良いため、長野県では昔から愛されている食べ物です。

おやきの歴史

おやきの歴史は古く、そのルーツはなんと約4000年前の縄文時代まで遡るのだとか。信州のおやきの原点は、農作業の合間などに囲炉裏の灰の中で焼いて食べていた「灰焼きおやき」と言われています。

焼き方の種類

焼き

囲炉裏の周りにある鉄製の網を使用したり、焙烙やフライパンを使い、表面に焦げ目をつけて中に火が通るまでしっかり焼きます。油で揚げてからオーブンで焼くタイプも。カリッとした皮の食感が特徴です。

焼き蒸かし

具材を水分の多いトロッとした生地に包み、すぐに焼いて形を整え、蒸し器に入れじっくり蒸かしていきます。

蒸かし

小麦粉の生地をこねて具を包み込み、蒸す方法です。最近では、最も定番の作り方で、モチモチっとした食感が特徴です。イースト菌や膨らし粉を入れてパンのような食感にするものもあります。

仏事とおやき

現在はスーパーやお土産屋さんで1年中販売されているおやきですが、長野県では、昔から仏事に深い関わりのある食べ物でした。

北信地方では、お彼岸やお盆の8月14日に仏前にお供えして、朝食として食べる習慣があります。その他にも、お正月や大晦日におやきを食べる習慣が残っている地域もあるのだそうです。

おやきの作り方

最後に、簡単に作れるおやきのレシピをご紹介します。

【材料】
★薄力粉・・・100g ★強力粉・・・100g
★塩・・・少々 ★ベーキングパウダー・・・小さじ2/3
お好みの具(りんご・くるみ・ぶなしめじ・野沢菜・ふき味噌・切り干し大根・なす・かぼちゃ・粒あんなどお好みの具材を入れましょう)

  1. ボウルに★を入れて軽く混ぜる。水をすこしずつ加えてこねたら、ラップをして30分ほど休ませる。
  2. 手に打ち粉を付けたら、5〜6等分した生地を丸くまとめ、10分ほど休ませる。
  3. 生地を平らに丸くのばし、お好みの具をのせて包む。
  4. とじ目を下にして並べ、中火で焼く。焼き色が付いたら裏返す。再び裏返して、湯を注ぎ、蓋をせずに弱火で10〜15分ほど蒸し焼きにして完成!