夏の「隠れ栄養不足」とは!?

夏バテの代表的な症状は全身のだるさや疲労感です。なんとなく体がだるいという日が続いたら、それらは暑さによる自律神経や体温調節機能の乱れ、熱帯夜の睡眠不足などが原因とされています。でも、だるさの原因はそれだけなのでしょうか?実は夏特有の「隠れ栄養不足」が一因かもしれません。今回は夏の「隠れ栄養不足」についてお伝えしていきます。

そうめんがだるさ、疲れを招いている!?

夏は暑さで食欲が落ちるとはいえ、1日3食はきちんと食べているという方が多く、「隠れ栄養不足」と聞いてピンとくる方は少ないかもしれません。では、「ここ1週間でそうめんを食べた方はいますか?」と質問すると「YES」と答える方は多いのではないでしょうか。

夏の食事と言って思い浮かぶのは、そうめんやうどん、ざるそばなど、冷たくてさっぱりしたものですよね。それらは炭水化物が多く、その他の栄養素が摂取しづらい食事です。炭水化物は食べると元気が出たようにも感じますが、時間が経つと、一気に疲労を感じやすくなります。

これは炭水化物の割合が多すぎる場合に起こりやすい、急な血糖値の変化による影響です。夏は汗などからミネラル、ビタミンが失われがちになります。また食欲の低下、暑苦しいイメージも手伝い、肉類も遠ざけられます。

つまり、しっかり3食摂っていても、いつの間にか栄養が偏り、不足気味になることで夏はだるさや疲れが生まれることもあるのです。

だるさや疲れは不調の入り口になる!

だるさや疲れは一時の不調ではなく、免疫力の低下を招き、夏風邪にかかってしまうこともあります。特徴は冬の風邪と違ってせきやたんはあまり出ないことが多く、のどの痛みやお腹の不調が出やすい点にあります。

また慢性的に疲れが残り、秋になっても回復せず「秋バテ」につながることもあるので、今のうちから栄養のあるものをしっかり摂りましょう。オススメの栄養は不足しやすいたんぱく質、ビタミンB群、ミネラルです。夏の太陽を浴びた緑黄色野菜は紫外線に負けない抗酸化力やたっぷりのビタミン、食物繊維、ミネラルが豊富で、モロヘイヤやオクラ、ゴーヤ、トマト、ナスなどがあげられます。たんぱく質やビタミンB群を摂るなら豚肉やレバーも◎。

また、なんといってもスタミナ食材の代表格はにんにくやウナギです。酢に含まれるクエン酸効果も見逃せません。これらの食材は体を元気にしてくれる栄養がたっぷり含まれています。

夏の元気レシピ2選

梅にんにくダレ冷やっこ

豆腐は良質なたんぱく質が多く、ビタミンB1も含まれています。また、抗酸化作用もあります。

作り方

  1. 豆腐は半分に切りさらに4等分にスライスしてお皿に盛る。
  2. ナスは皮つきのまま細切りにして水にさらす。
  3. みょうがは千切りにする。
  4. モロヘイヤは茎を取り、葉を沸騰したお湯で2分間茹でる。水にさらして細かく刻む。
  5. ②のナスの水気を切り、ごま油を入れて温めたフライパンでしんなりするまでいためる。
  6. 梅干しのタネを取り果肉を包丁でたたき、Aの材料と合わせてしっかり混ぜる。
  7. ①の上にモロヘイヤ、ナス、みょうが、かつお節、の順に乗せてタレをかけて出来上がり。
    ※梅干しの塩分によって調味料は加減してください。塩分が強い場合には少量の砂糖を加えてください。余ったタレは、お肉やお魚に乗せてもおいしいです。

さっぱり冷しゃぶそうめん

麵つゆにトマトを入れています。トマトには抗酸化作用のあるβカロテンやビタミンCが多く含まれていて紫外線から体を守ってくれます。

作り方

  1. 麵つゆを作る。トマトを小さめの角切りにする。鍋にAを入れてひと煮立ちさせる。容器に移し変え、冷やしておく。
  2. 鍋に湯を沸かして豚肉を茹で冷水に取り水気をきる。
  3. そうめんを表示通りに茹でる。
  4. きゅうり、みょうが、大葉は細めの千切りにする。
  5. お皿にそうめんを入れ、その上にきゅうり、みょうが、大葉の順に乗せる。周りに豚肉を飾る。
  6. ①で作ったつゆをかけ、仕上げにごまを振って出来上がり。