長野県の県鳥「雷鳥」

今回ご紹介するのは長野県のシンボル、雷鳥。2000メートル以上の高山帯にのみ生息しており、なかなかその姿を見ることはできません。古来より日本では山は信仰対象であったため、「神の鳥」として敬われてきました。

神の鳥「ニホンライチョウ」

日本に生息する雷鳥は「ニホンライチョウ」と「エゾライチョウ」の2つに分けられます。ニホンライチョウは日本の固有種で国の特別天然記念物に指定されており、環境省の第4レッドリストにも登録されている絶滅危惧種です。

冬になっても越冬することはなく、一年中同じ場所に留まります。鳩よりやや大きく、寒冷地の生活にも耐えられるように足に羽毛があり、夏は褐色、冬には周りと同化するために真っ白に羽の色が変わります。天敵が多いため、羽は年に3回抜け替わり、季節に合わせて景色に溶け込み、身を守ります。

よーく目を凝らすと会えるかも?

現在生息地は限られており、北アルプスと南アルプス、その周辺の高山のみです。かつては八ヶ岳、蓼科山などにも生息していましたが、絶滅してしまいました。

中々簡単に見られるわけではありませんが、つぶらな瞳やふっくらとした愛らしい姿は登山者に人気です。雷鳥はハイマツという背の低い松の中を隠れながら進みます。メスはハイマツとよく似た保護色になっているので、見つけることは難しいかもしれませんが、ハイマツの実や高山植物の芽、昆虫などを食べているので植物が群生している付近などをよく見てみると雷鳥の姿を見ることができるかもしれません。

長野県の山に登山の機会がありましたら、雷鳥をそっと探してみて下さいね。

オスの雷鳥。岩場に擬態するため白黒で、縄張りを守ります。

メスの雷鳥。茶色のまだら模様です。ハイマツの中で卵を温めたり子育てをします。