「大丈夫」という油断が命取りに!春の交通安全運動

最近、高齢者の車の運転による事故が頻発しているというニュースをよく見るようになりました。しかし、本当に高齢者は事故を起こしやすいのでしょうか。まずは警察庁の交通事故統計を見ていきましょう。

高齢者の自動車事故が頻発している?

上のグラフは「原付以上の運転免許所持者10万人当たり、何件の事故を起こしているか」をグラフ化したもの。明らかに10~20代の方が事故を起こす割合が高くなっています。ではなぜ高齢者の事故が問題視されるのか…それは死亡事故の高さなのです。

高齢者の事故は死亡事故に繋がりやすい

死亡事故を起こす割合は年齢が上がるに連れ、高くなっていきます。特に大きな境目となるのが75歳から。75歳未満の運転者と比べ、75歳以上では約2.1倍、80歳以上の運転者になると2.9倍も死亡事故へと発展してしまう確率が高くなっています。
そして75歳以上が起こす死亡事故は、車の操作ミスによるものが多いとされています。頻繫に言われる「アクセルとブレーキの踏み間違い」は、75歳未満の人だと事故原因全体の0.8%であるのに対し、75歳以上になると6.2%にまで上昇してしまうのです。

簡単に車を手放せないなら…

高齢者の運転による死亡事故が社会問題となるに連れ、運転免許の自主返納制度が注目されるようになりました。しかし車は、交通機関の発達していない地域の人にとってはライフラインです。簡単に手放すことはできませんよね。そこで車用品店などで販売している「急発進防止装置」などを検討してはいかがでしょうか。アクセルペダルが急激に踏み込まれた際に車のアクセル信号をキャンセルしたり、アクセルとブレーキのペダルを間違えて同時に踏んでしまった場合はブザーで危険を知らせてくれるという装置です。数万円の出費にはなりますが、備えあれば憂いなし。万が一、自分が事故を起こしてしまったら…奪われた命は帰ってきません。また、巻き込まれた人の遺族は一生悲しみを背負い続けてしまいます。加害者とならないよう、細心の注意を払いながら、これからも車の運転と向き合っていきましょう。

『あおり運転』は重大な違反!ためらうことなく110番しましょう

怖~いあおり運転、遭遇したことはありますか?もしかすると、急いでいる時などにあおってしまった経験があるという方もいらっしゃるかもしれません。
「あおり運転」は、マナーの問題ではなく、道路交通法に違反する犯罪行為。万が一、後ろの車からあおられてしまったら、パーキングエリアなど、交通事故の危険性が少ない場所に避難して、ためらうことなく110番することを警察庁は推奨しています。
また、運転する際は周りの車の動きに注意し、速いスピードで車が迫ってきたら巻き込まれないよう車線を変えたり、道の端に寄って先を譲るなどするようにしてください。できるだけ関わらないようにすることこそ、最大の自衛手段です。