えがおぶらり旅|富山編

今回のえがおぶらり旅は富山県。私たちが立ち寄った場所、食べたもの、見たものなどなど…富山といえば!をご紹介します。

美しい景観に圧倒される「高岡山 瑞龍寺」

富山県高岡市にある「瑞龍寺」は、加賀藩二代藩主である前田利長公の菩提を弔うため、三代藩主利常公によって建設されました。加賀藩前田家といえば、加賀百万石・金沢市を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、前田利長公は藩主の座を引退した後、高岡に築城し、この地で生涯を終えました。建立にはおよそ20年の歳月をかけ、当時は城郭の姿を思わせるほどだったそうです。現在、敷地は縮小されていますが、その堂々とした佇まいと美しさで参拝者の心をとらえ続けています。

総門から山門、仏殿、法堂へは一直線に参道が続き、その法堂を中心に左右へ回廊がめぐる伽藍構成(がらんこうせい)はとても壮大。これらの建造物は江戸初期の禅宗寺院建築として高く評価され、国の重要文化財、さらに山門、仏殿、法堂は富山県唯一の国宝にも指定されています。

日本一のイケメン!?「高岡大仏」

こちらも高岡市にある、高さ約16メートルの阿弥陀如来坐像です。実は現在の「高岡大仏」は、1933年(昭和8年)に再建された三代目にあたります。

初代、二代目の大仏は木造でしたが、度重なる火災により焼失してしまいました。その後、大仏再建を切望する市民の情熱と、同じことを繰り返すまいとした「鋳物の町高岡」の威信をかけ、現在の青銅製の大仏が建立されました。奈良・鎌倉の大仏と並び、「日本三大仏」と称され、また、その出来栄えが素晴らしいことから、日本一のイケメンとも呼ばれ、地元市民から親しまれています。

一度は食べてみたい!ブラックラーメン

その土地ならでは、という食べ物はたくさんありますが、富山県といえば「ブラックラーメン」ですよね。その名の通り真っ黒なスープで、見た目のインパクトは抜群です。富山県に行ったらぜひ一度は食べてみたいものですが、その始まりは意外と知られていないのではないでしょうか。

その歴史は非常に古く、第二次世界大戦後にまで遡ります。当時、復興事業にあたっていた肉体労働者たちの「塩分補給」を目的に、通常のラーメンを濃くして提供していました。これがブラックラーメンの始まりと言われています。また、戦後当時はラーメンをおかずにご飯を食べていました。ブラックラーメンの味の濃さは、それにちょうどよかったのだとも言われています。

昔ながらの風情を感じる「路面電車」

明治時代の半ばに京都で運行が開始された「路面電車」。かつては都市の交通機関として人々の移動を支えてきましたが、世の中が安定するにつれて車が増え始め、多くの路線が廃線へと追い込まれていきました。今では全国で約15都市のみになってしまいましたが、富山県からはそのうちの2都市、富山市、高岡市が含まれているのです。中でも富山市は、全国で初めて次世代型の路面電車を導入しています。また全国的にみても、数少ない黒字化を達成している県であることから、富山に住む人たちの足として昔から親しまれ、今でも活躍し続けていることがわかりますね。

今回は富山県を特集しましたが、皆さんも私の住んでいる県にはこんな魅力があるよ、こんな食べ物があるよ、というご意見がありましたら、ぜひお寄せください!