しびれを招く神経の仕組み

だんだんと汗ばむ陽気となってきたこの時期。季節の変わり目になると、手足にジンジンとしびれが出てきたという人もいるのではないでしょうか。そのしびれの原因として新たに注目されているのが「神経」です。しかし「神経」という言葉は知っていても、具体的にどのようなもので、どんな働きをしているのか知っている人は少ないのではないでしょうか。今回は「神経の仕組み」をクローズアップしていきます。神経の仕組みが少しでも分かると、普段の生活で感じる体の不調の原因が何となく分かってくると思います。

神経の構造とは?

まず、神経は電線のような構造をしています。銅線の周りにカバーが巻かれた状態を想像してもらうと分かりやすいでしょう。電線が漏電しないように絶縁体のカバーが巻かれているのと同じように、神経もむき出しの状態で存在しているわけではなく、カバーで保護されています。
また、保護された神経は脳を起点に、全身に張り巡らされています。そして脳から出た電気信号が神経を伝って、きちんと筋肉や内臓、血管などに指令として伝わることで体が正常に機能するのです。
しかし、神経のカバーは電線と違い大変もろく、壊れやすいのが特徴。カバーが壊れると、電気信号が途中で漏れたり、詰まったり、流れすぎたり…。この電気信号の異常が、しびれや痛みとなって表れるのです。

「手」には神経が集中している

しびれの中でも、特に「手」のしびれでお悩みの方が多いです。それもそのはず。手には神経が集中しているのです。下の図をご覧ください。

これはワイルダー・ペンフィールドという脳神経外科医が描いた、ペンフィールドのホムンクルスの図。脳から出た神経と体の部位との関係を表したものです。そしてこの図を分かりやすく擬人化したのがホムンクルス人形。

気持ち悪いほどに異常に大きな「手」が描かれています。いかに脳から出た神経が「手」に集中しているか分かるでしょう。このように傷ついた神経の影響が、より色濃く「手」に表れるのも納得です。

神経を守るために

では、神経を守るためにはどんなことが出来るでしょうか。今回はビタミンに着目しました。なぜならビタミンには医学的に神経を修復する効果があるからです。特にビタミンB12は神経の機能を保つ働きがあります。オススメの食材はシジミや牛レバーなど。私たち人間は、体内でビタミンを作ることが出来ないからこそ摂取したいですね。ただしビタミンは熱に弱く、水に溶けだしてしまいやすいため日常生活で十分に摂り切れないのも事実。そんな時はぜひサプリメント、医薬品などにも頼ってみてくださいね。