夏も近づく八十八夜♪あれに見えるは茶摘みじゃないか

八十八夜とは、立春から数えて88日目にあたる日のことを言います。「夏も近づく八十八夜♪」という茶摘み歌にもあるように、ちょうど新茶が出回る時期。初物のお茶を飲むと1年間無病息災で過ごせると言われており、含まれている健康成分は段違いだとされています。

日本の食卓に欠かせない緑茶の歴史とは?

それにしても、日本の食卓には欠かせないお茶は、いつ頃から広まっていったのでしょうか。人類の歴史の中でお茶が登場するのは中国の漢の時代。上流階級の人々に嗜好品として愛されていました。日本に入ってきたのは平安時代頃。鎌倉時代になると武士の間にもお茶が流行し、闘茶という産地を当てる遊びが行われたとされています。日本人が一般的に飲んでいる煎茶が登場するのは1738年江戸時代。煎茶の祖と言われる永谷宗円が生み出した宇治製法は、急速に日本全国へ浸透していったのです。ただ、それでもお茶は嗜好品の一つでした。一般家庭の食卓に当たり前のように根付いたのは大正末期から昭和初期にかけて。実は日本の茶葉は世界各国への輸出品だったのですが、その事業停滞とともに国内消費が増えていったとされています。

お茶の種類はいくつもあるけれど元を辿れば同じ葉っぱ?

緑茶や紅茶が同じ茶葉から作られているのはご存知の方も多いでしょう。どれもツバキ科の茶樹の葉が元になっています。ただ、緑茶の種類の違いまで知っていますか?茶園に覆いをするしないで大きく区分が変わってくるのです。

産地ごとの特徴を知ればお茶がもっと好きになる!!

お茶と言えば、どこが思い浮かぶでしょうか。実は有名な静岡県以外にもお茶の産地はいくつもあります。そこで生産量順にご紹介!土地ごとの特徴を知ると、飲み比べてみたくなるはずです。

  • 第1位 静岡県
    言わずと知れたお茶の産地。富士市大淵地区のお茶畑からは茶園越しの富士山が見られる観光スポットとしても有名です。
  • 第2位 鹿児島県
    平地にお茶の木が植えられている茶畑が多いのが特徴です。生産量ではなく産出額では静岡を抜いて1位になりました。
  • 第3位 三重県
    高級茶として有名な「かぶせ茶」の生産量は日本一!渋み成分が少なく、旨味成分が豊富です。
  • 第4位 宮崎県
    釜炒り茶の生産量では第1位の宮崎県。芳醇な香ばしさが魅力のお茶です。
  • 第5位 京都府
    玉露や、抹茶を石臼で挽く前の状態であるてん茶の生産量は第1位。なんとも京都らしいお茶ですね。

日本茶は健康成分の宝庫です!!

美味しさはもちろんのこと、健康成分もたっぷりと含まれた緑茶。新茶の時期だからこそ、その力を見直してみてはいかがでしょうか。

  • リラックス成分【テアニン】
    お茶に含まれるアミノ酸の内、半分以上を占めるのがテアニン。記憶力の維持が期待できるとともに、興奮を抑えてリラックスさせてくれる成分です。
  • ポリフェノール【カテキン】
    やはりお茶といえばカテキン。独自の渋味・苦味はこの成分によるもの。ポリフェノールの一種で、体を酸化から守ってくれる働きが注目されています。
  • 目覚ましの一杯【カフェイン】
    眠気を覚まし、利尿作用も期待できます。また先述したテアニンと一緒に摂取できるため、緑茶のカフェインは働きが緩やかになるとされています。
  • 貴重な健康の要【ビタミン】
    水溶性ビタミンのビタミンB2や葉酸、ビタミンCはもちろんのこと、ベータカロテンまで含まれています。葉酸やビタミンCは熱に弱いため、低温で抽出するのがオススメです。