代謝を味方に!食べて燃える身体を作ろう!

よく食べるのに痩せている人っていますよね。実は、その秘密は代謝にあるのかもしれません。今回は理想の体作りの強力な味方になる、食べて代謝を上げる「食事誘発性熱産生」について取り上げていきます。

高いと痩せやすい!?食事誘発性熱産生

物を食べると体がポカポカと温かくなりませんか?これは温かい物を食べたからではなく、食事をすることで体が温まる食事誘発性熱産生(DIT:Diet Induced Thermogenesis)と呼ばれる消費エネルギーによるものです。DITが高くなると消費エネルギーが増え、太りにくく痩せやすい体になっていきます。

理想の体に導く3つの代謝

ダイエットで大切なことは、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスをとること。私たちが日々消費するエネルギーには、主に3種類あります。

  • 基礎代謝
    寝ている間も消費され、呼吸や血液循環、内臓など生命を維持するために必要なもの。
  • 活動時代謝
    運動や仕事や家事、歩くなどの日常生活でも消費するもの。
  • 食事誘発性熱産生
    食後、食べたものを消化・吸収・運搬するときに消費するエネルギー。

それぞれの消費の割合は、「基礎代謝6」:「活動時代謝3」:「食事誘発性熱産生(DIT)1」とされ、DITはなんと消費エネルギー全体の10%程も占めています。
例えば1日に2000キロカロリーの消費量があれば、この内200キロカロリーは食事によって消費される計算になります。200キロカロリーを運動で消費しようとすれば、ウォーキングは約1時間、ジョギングなら約30分する程の運動に匹敵しますから、なかなかの運動量になります。

カロリー消費というと筋トレや有酸素などの運動をイメージしがちですが、食事は栄養を摂取すると同時にカロリーを消費する行動でもあるのです。

実はDITは、食事をする際にちょっとしたポイントを押さえることで増やすことができます。すぐに実践できる内容ばかりですので、ぜひ痩せやすい体を作るために日々の習慣として取り入れてみてください。

しっかり食べて痩せる体に大変身!?4つのポイントを紹介

タンパク質を増やして消費エネルギーアップ

DITによる消費エネルギーは食事内容によって変わります。例えば糖質のみの時は6%、脂質のみの時は4%のカロリーが消費されます。これに対しタンパク質のみ摂取した時は30%と多くのエネルギーが消費されます。これは糖質や脂質に比べると、タンパク質の消化吸収や代謝過程が複雑なためです。

またタンパク質は、基礎代謝量を増やす筋肉作りに欠かせない栄養素でもあります。減量中だからと極端に減らすことは控え、毎日の食事でしっかり補うことが大切です。

タンパク質は肉や魚、卵、大豆製品、乳製品などに豊富です。かっこいい体を目指すのなら無理な食事制限や、やみくもな運動ではなく、食事の栄養バランスを見ながら質の良いタンパク質を積極的に補ってみるのはいかがでしょうか。

食べ物をよく噛んで燃焼細胞を活性化する

子どもの頃、「よく噛んで食べなさい」としつけられた人もいるかもしれません。よく噛んで食べることで交感神経が高まり、DITを増やすことにも繋がります。また交感神経が高まると脂肪を分解して燃焼させる褐色脂肪細胞が活性化します。

噛むほどにダイエットが成功していると思い、1口30回を目安によく噛んで、食事はゆっくり味わってみましょう。

温かいものや辛いものを食べる

体温が1℃上昇すると、代謝量は13%上昇すると言われますが、食べ物から体を温めることでも、効果が期待できます。また体温が上がると血流も良くなるためDITが高まります。なるべく食事を選ぶ際には温かいものを選ぶのがおすすめです。

体を温める食材として、熱をしっかり取り込むことができる根菜類が特におすすめ。なかでも、基礎代謝を上げる作用があるのが「生姜」です。

生姜に含まれる辛味の成分、ジンゲロールは抗酸化物質のひとつで、体を温める効果はもちろん、血行促進・脂肪燃焼を活発にする働きから基礎代謝を上げる作用も期待できます。DITと基礎代謝の両方にアプローチできるダイエットの強い味方です。

朝ごはんをしっかりと食べる

一般的にDITは食後1時間後にピークに達し、5〜10時間持続すると言われています。またDITによる代謝は朝が最も高くなり、夜にかけて少なくなります。つまり朝食にタンパク質をしっかりと摂ることで、朝の段階からDITをしっかりと働かせることができます。

また、私たちは夜眠っている間に体温が低下します。朝起きて朝食をとることは、体を活動モードにするスイッチとなり体温を上げて1日を通してエネルギーを消費しやすくする効果もあります。

朝ごはんをしっかりと食べることで、体温が上がり心も体もシャキッと元気に1日の活力がみなぎります。またタンパク質を一度に偏って摂るよりも朝昼晩の三食に分ける方が、DITも高まるうえに筋肉の合成も効率よくできます。