振込詐欺に気を付けて!その相手、本当に信用できますか?

今、世間で問題となっているオレオレ詐欺をはじめとする振込詐欺。このような、被害者に電話をかけるなどして対面することなく、指定の方法でお金を騙し取る詐欺を特殊詐欺と言います。電話に出ると「オレだよ!オレオレ!」と言ってくるイメージが先行していますが、今の詐欺は集団行動が基本。特に高齢者は標的になりやすく、注意しなければなりません。

まるで物語のように進む劇場型詐欺

詐欺師たちは、電話をかける相手の個人情報をしっかりと調べています。行き当りばったりで「母さん、オレだよ!」なんてことを言い、話しを合わせながらお金を要求するのはもう過去の手口。最近は、複数の詐欺師が被害者の家族だけでなく、警察や弁護士、会社の上司などにまでなりすまし、役割分担をしながら電話をかけてきます。例えば、息子から「会社に損害を出してしまい補填しなければならない」と電話が来た後、その上司から「息子さんが横領して裁判になる」と電話があり、その次に弁護士から「示談にするにはいくら必要なので振り込んでください」と言われるなど。電話を切ってから間を開けずに次の電話をかけてくるので、被害者が考える時間を与えてくれません。まるで1本の物語のように次々とストーリーを展開していく詐欺の手口から、これらは劇場型詐欺と呼ばれるようになりました。

「私は騙されないから大丈夫」その油断が後悔を招く

劇場型詐欺に騙されないためには、まず手口を知っておくことが重要です。そして電話があった時に備えて、心構えもしっかりとしておきましょう。
どんな詐欺でも基本的には最後にお金を要求されます。つまり何があっても払わない意思が大切。詐欺師なんて犯罪者は怖いもの。だからまずは、電話口で「お金」の話をされたら、絶対に信用しないようにしましょう。

怪しい電話は話の途中でも切る

劇場型詐欺には電話を切ることが最も効果的な予防策です。電話を切ってしまえば、詐欺師は何もできません。相手が話しの途中でも構わないので、スパッと電話を切って、家族本人に連絡をとったり、警察に相談するようにしましょう。

身元が不明の相手は信用しない

詐欺師はあなたの個人情報を知っています。警察や弁護士などと名乗ったとしても、本物であると判断してはいけません。相手の氏名や所属を必ず控えて、本物の警察署や弁護士事務所に連絡し事実確認をしてください。

振込んでしまったらすぐ警察と金融機関へ

万が一、銀行口座にお金を振り込んでしまった場合は、すぐに警察と振込先の金融機関に連絡を。振込先の口座にお金が残っていた場合、すぐに凍結してお金を取り戻すことができます。
振り込まなければ被害はありません。電話の内容にどれほど信憑性があっても、振り込む前には必ず下の番号へ電話し、相談するようにしましょう。

電話の相手がこんなことを言い始めたら詐欺かもしれません!!

  • 落とし物詐欺
    会社のお金が入ったカバンを落としてしまった。そっちに上司が行くのでお金を渡してほしい。
  • お迎え・誘い出し
    自宅にタクシーを呼ぶので、お金を持って〇〇まで来てほしい。
  • 架空請求詐欺
    〇〇サービスの利用料金の支払いが必要です。
  • 義援金詐欺
    先日起きた災害の義援金を募っている。この口座に振り込んでほしい。
  • 還付金詐欺
    医療費の払い戻しがあり、期限は今日までとなっている。
  • 仮想通貨トラブル
    将来有望な仮想通貨を販売している。必ず値上がるので儲かります。
  • 個人情報削除詐欺
    あなたの個人情報が漏れている。今すぐに削除しないと大変なことになる。
  • カード騙し取り
    クレジット(キャッシュ)カードが不正利用されている。停止するので番号を教えてください。
  • 収納代行詐欺
    〇〇の使用料金が未納になっている。今から言う「支払番号」を記録して、コンビニで支払いをするように。
  • 現金送付型詐欺
    お金をレターパックや宅配便で送ってください。

電話用録音機で約9割も不審な電話を撃退!!

振込詐欺の抑止に最も効果的なものが電話用録音機。電話がかかってきた相手に「録音していることを伝える」機能があります。機器を設置後、約90%が不審な電話がなくなったというデータもあり、その効果は非常に高いので、機会があれば家電量販店などで聞いてみると良いでしょう。