凍結した路面に要注意!冬の道路に潜む悪魔とは…?

車は生活する上で切っても切り離せない必需品という方も多いのではないでしょうか。お出かけや買い物など、毎日のように運転しているからと言って、油断してはいけません。特に冬は。そう、アイスバーンです。もしかすると「うちの地域は雪が降らないから関係ない」と思うかもしれませんが…。

アイスバーンは何℃で発生するのか?

路面の凍結、アイスバーンの原因…これはもうご存知でしょうか。気温が下がり道路上の水分が凍るために発生します。しかし、一体何℃まで冷えると起こる現象なのか、答えをご存知ですか?正解は5℃程度だとされています。つまり、雪国じゃないし…そんなに寒い地方じゃないし…と油断してはいけないのです。もちろん、外気温が5℃以下であったとしても路面状況によっては凍結していることもあるため注意が必要です。

またアイスバーンと言っても種類は1つだけではありません。大きく3種類に分けられています。
1つ目が圧雪アイスバーンです。これはまさに雪国の道路事情によって起こるもの。積もった雪がタイヤによって踏み固められることで発生します。
2つ目がミラーアイスバーンです。往来する車のタイヤによって表面が磨き上げられており、非常に滑りやすい状態になっています。
最後がブラックアイスバーン。道路が薄い氷で覆われた状態で、ひと目見ただけでは少し湿った道路だと思ってしまいがちなほど判別が難しい、恐ろしい現象です。降雨後、急激に気温が下がることで発生し、雪が降らない地域でも頻繁に牙を剥き、事故を引き起こす原因となっています。

様々な路面状況での制動距離はどうなる?

アイスバーンは危険!!ということを頭では理解していても、どれほど滑るのかは、なかなかわからないもの。そこで下のようなテストも実施されています。通常の雨の日と比べても圧倒的に「止まれない!」という事実…自分の身に起きたらと思うと恐怖しかありません。
※制動距離→ブレーキをかけてから完全に停止するまでの距離

乾いた路面より止まりにくいため、季節問わず注意が必要。
圧雪された路面は雨の日に比べ倍近くも制動距離が伸びます。ノーマルタイヤでは対応しきれません。
まさにスケートリンク状態。ブレーキをいくら踏んでもそのまま滑り続けてしまいます。80m以上も止まれないなんて、まさに大惨事を引き起こしかねません。
ウエットの路面と同じように見えるため油断してしまいがちですが、その制動距離は約7倍!!万が一侵入してしまったら事態を把握できないほど混乱してしまいます。

アイスバーンが起こりやすい場所とは?

橋の上

地熱が届きにくく冷たい風が吹き付けるため、最もアイスバーンが起こりやすい場所だとされています。また結露しやすく、ブラックアイスバーンも頻繁に見られます。

トンネルの出入り口

強い風が吹きつけるトンネルの出入り口も要注意。逆にトンネル内は凍結しにくいため、そのままの速度で出口を通過しないように減速を心がけてください。

交差点の付近

往来する車によって圧雪アイスバーンやミラーアイスバーンが発生しやすい状態になっています。信号で止まろうとして、そのまま滑って大事故に…ということもあります。

日の当たらない場所

太陽光が遮られている場所だと、当然アイスバーンはなかなか溶けません。乾いた道路でも日陰の部分だけが凍結していることもあるため、慎重に運転しましょう。

命を守る!!タイヤを選ぼう

寒い地域ではなくても他人事ではないアイスバーン。しかし車がなければ日常生活を送れないという声があるのも事実です。そこで、やはり自分や他人の命を守ってくれるものこそ、タイヤではないでしょうか。
もちろん雪国の方は毎年スタッドレスタイヤに履き替えていることでしょう。しかし、そうではない地域の方々はいかがでしょうか?もしかしてノーマルタイヤのままではありませんか?万が一の事態に備えて、まさに転ばぬ先の杖として冬用タイヤを選んでみましょう。
また、もし急に雪が降って事故に巻き込まれてしまった場合、夏用のタイヤだったりすると保険の過失割合が加算されることがあるそう。こうしたことからも、やはり冬は冬用のタイヤを選ぶ必要があるのだと言えます。

地域に合わせたタイヤ選びが大切

夏用のタイヤは、低温時に硬くなりグリップが効かなくなるという性質を持っています。そのためドイツでは気温が7℃を下回ると冬用のタイヤにしなければならないと義務化されているそうです。

  • スタッドレスタイヤ
    雪国の人は必須のタイヤ。氷上性能を追求しており、昼間に氷が溶けて夜になるとツルツルに凍るという日本の気候に合わせて製造されているのも特徴。
  • ウインタータイヤ
    アイスバーンの心配がなく積雪があるヨーロッパの地方で主に用いられているタイヤ。ウエットやドライの路面では、サマータイヤに近い走行性能を備えている。
  • オールシーズンタイヤ
    暑い夏でも雪道でも走行できるタイヤ。ただし、氷上性能などはスタッドレスタイヤには及ばない。ほとんど雪の降らない地域の人にはオススメできると言える。