高級?邪魔者?不思議な植物「アカザ」

だいにち堂 飯沼です。
畑の嫌われ者である雑草の中で「アカザ」という植物についてご紹介します。この「アカザ」、安曇野ではいわゆる「アカザ」「シロザ」を総じて「アカザ」と呼んでいるようですが、肥えた土壌を好み、とにかく成長が早い植物です。

「アカザ」は土壌の栄養を吸い上げ、いつの間にか栽培している野菜より大きくなりあっという間に1m越えになってしまいます。葉も大きいので日差しも遮ってしまい、野菜の生長にも影響が出てしまいます。

そんな「アカザ」、若葉は食用にもなるそうですが、大量に食べると皮膚炎を発症するといった症例もあるので注意が必要です。また、高級杖の材料としても利用されています。長くまっすぐに育ちやすく、太い幹は繊維質であり収穫後に乾燥、整形等の加工ののち塗装といった作業をし杖に仕上げます。

軽く丈夫で高齢者の歩行の補助として普及しましたが、今では高級杖として高いものは数万円で販売されています。私が以前いた職場でも、背丈ほど伸びた「アカザ」を休耕畑から大量に採ってきて加工をしていた方がいました。その時点では何をしているのかわかりませんでしたが、後に「杖」を作っていることを聞き、『小遣い稼ぎか、いいなあ』と思いましたが今ではこんな邪魔者生えなきゃいいのにと思う毎日です。