真夏の運動不足を涼しく解消しよう

真夏は暑さが厳しいために外出が減り、エアコンの効いた部屋にいることが増えて運動不足になりがちです。さらに冷房の効いた空間と暑い屋外の温度差で、体温調節機能が低下してしまうことも。そこで夏でも涼しくできる運動で気温変化に負けない体を目指しましょう。

水中ウォーキングで涼しく運動しよう

運動不足や夏バテの解消には有酸素運動が良いとされ、中でも水中ウォーキングは夏でも快適にできる運動として注目を集めています。
水中ウォーキングは屋内プールに入って歩く運動で、体への負担が少なく、運動が苦手な方や高齢の方でも気軽に楽しめるのが魅力。紫外線や汗を気にせずできるのもうれしいポイントです。
そんな水中ウォーキングの3つの健康効果を見ていきましょう。

ひざや腰への負担が少ない

浮力が関節への負担を減らしてくれるので、足腰に痛みがある方や肥満ぎみの方でも無理が少なく体を動かせます。プールの場合、水に浸かる深さが胸までの場合は約7割、首までの場合は約9割の体重が、浮力によって支えられています。水の抵抗はあらゆる方向からかかるので、全身の筋肉をバランスよく鍛えることができます。

消費カロリーが増える

水中にいると体温を保つためにエネルギーを消費します。つまり、水中にいるだけで陸の上より消費カロリーが増えるのです。また、水中ウォーキングでは水の抵抗力を利用するため運動量が多くなるという側面も。動きがダイナミックになるほど水の抵抗力が増し、エネルギーの消費に結びつきます。水に入って体を自由に動かすこと自体が、ストレス解消やリラックスに繋がるかもしれません。

血液の循環を促進する

水中に立っているだけでも水圧によって下肢などが圧迫され、下半身の血液が心臓に戻りやすくなり血液の循環を促進します。また、肺にも圧力がかかり肺活量が減少するため、酸素を多く取り込もうとして呼吸筋の働きが活性化。心肺機能も高まります。そして水中の運動では、程よく疲労感が得られるため、夜に快眠できるという側面もあります。

涼しい朝の運動も効果的

夏は水中ウォーキングだけではなく朝の時間帯の有酸素運動もオススメです。朝の5〜6時は1日で最も気温が低く、涼しさを感じることができる時間帯。外に出てさわやかな空気を感じながら運動をするのは気持ちが良いものです。もちろん夕方の涼しい時間帯に行うのも良いですが、朝行う運動の方が筋肉の代謝が高まるという研究もあります。ラジオ体操やウォーキング、ヨガ、踏み台昇降などの有酸素運動が夏バテ解消に効果的。時間や距離、回数など小さな目標を設定すると達成感が得られて継続しやすくなります。

脳も体も活性化

朝の運動は、体だけでなく脳にも良い影響があると報告されています。中高年を対象に行った海外の研究では、朝30分程度キビキビと歩くと、朝からじっとしている場合に比べて記憶や情報を一時的に保持する能力が高くなることがわかりました。また水中ウォーキングのような有酸素運動も脳を活性化すると言われています。この夏は、しっかり水分補給をしながら無理なく運動をして、体も脳も元気に過ごしましょう。

水中ウォーキングの楽しみ方

水中ウォーキングは全身運動となりますが、歩き方を変えるだけで簡単に負荷を調整できます。自分の体力に合った負荷に調整できることも水中ウォーキングの魅力です。

水中運動の場合は床上とは異なり、後ろ向きで歩いたとしても転倒しにくいためのびのびと体を動かせます。色々な動きを試して楽しく運動しましょう。

上手に歩くワンポイント

歩幅
最初は小さな歩幅から始め、運動量を増やしたいと思ったときに、少しずつ大股で歩くように調整してみましょう。太ももを大きく上げるように意識すれば、大腰筋（だいようきん）というインナーマッスルも鍛えられます。
腕の振り方
腕は大きく動かした方が水の抵抗を大きく受けます。すると、肩まわりにある三角筋などに負荷がかかり、肩や腕の筋力トレーニングに。ご自身の体力や筋力に無理のない範囲で腕の振り方も変化させてみましょう。