まだまだ暑い日が続きますが季節は秋。これから少しずつ気温が下がり始め、温かいお風呂が恋しくなってくる…という感覚、日本では「当たり前」かもしれませんが、実は世界規模で見ると珍しいコトなのをご存じでしょうか。
ある調査によれば日本の家庭の約95%に浴槽があり、7割以上の人が毎日湯船に浸かるとされています。さて、そんなお風呂好きの皆様、なぜお風呂に入るのですか?もちろん衛生面を考えて…という人も多いでしょう。しかし欧米諸国では、サッとシャワーで済ますという文化が一般的。しかも「毎日」ではない先進国も多くあります。このお風呂に入る目的・理由こそ、日本のお風呂文化を発展させた要因かもしれません。それが「心と体を癒やす儀式」という側面です。と言うと、ちょっと大げさでしょうか。疲労回復や癒やし、一日のリセットとしての入浴タイムは「なくてはならないもの」と考える人も多いことでしょう。
そんなお風呂を彩ってくれるのが入浴剤。奈良時代には薬用植物を用いた薬湯文化が発展し、明治時代に入ると温泉成分を分析・配合した家庭用の入浴剤が登場しました。1980年代では炭酸ガス系入浴剤が一世を風靡し、近年ではスキンケアに特化した商品も多く、バラエティ豊かな一大ジャンルとなっています。
お風呂に欠かせない入浴剤は6つに分類される

薬用植物系入浴剤
ヨモギや生姜、ミントなど植物系エキスや生薬成分が配合されています。血行促進や天然成分だからこそアロマテラピーのような効果が期待できます。
炭酸ガス系入浴剤
酸とアルカリを反応させ炭酸ガスを発生させる仕組み。ガスがお湯に溶け込んで高い温浴効果が得られることが特徴。血管拡張作用も期待できます。
酵素系入浴剤
パパイン酵素やプロテアーゼという酵素成分が含まれた入浴剤です。皮膚に付着した汚れや代謝産物を清浄にし、肌を整えてくれます。
無機塩類系入浴剤
温泉の素のようなタイプの入浴剤。ミネラルが主成分となっており、入浴後に洗い流さない方が温浴効果を高められるのも特徴です。
清涼系入浴剤
主にメントールを配合して冷感を付与させたものや、硫酸アルミニウムカリウムなどを配合し入浴後のサッパリ感を高めたもの。
スキンケア系入浴剤
セラミドやホホバオイルなどを配合し、保湿効果を高めた入浴剤です。入浴後は肌がしっとりするため乾燥が気になる冬には特にオススメです。
入浴剤としての効果はもちろんのこと、色やカタチ、香りまでこだわり抜かれた入浴剤。豊富な商品ラインナップは、まさに日本人のお風呂に対するこだわりと情熱、そして技術の結晶といっても過言ではありません。
動物も虜にした日本の入浴文化

世界で唯一、温泉に入るサルとしても有名なニホンザル。もともとはエサを拾おうとしたところ誤って温泉に落ちてしまったことがきっかけだそう。この気持ち良さが周りのサルにどんどん伝わり、今では冬の風物詩となりました。この光景が見られるのは長野県の地獄谷野猿公苑だけだと言われています。
世界最大の齧歯目カピバラも温泉好きな動物として有名。しかし本来の生息地は南米です。つまり寒さに弱い性質だということ。1982年、日本のとある動物テーマパークでは、そんな寒がりなカピバラを想って温泉を用意したところ、喜んで浸かるようになりました。これがきっかけで日本全国に「カピバラと言えば温泉」というイメージが定着していきます。

【季節湯】旬の植物や果物を湯船に入れよう
四季の移り変わりを感じながらお風呂に入る季節湯。これもお風呂大好き日本ならではの文化ではないでしょうか。この始まりは平安時代、弘法大師が薬草風呂を施療(無料で治療を施すこと)に用いたことだとされています。江戸時代に入ると銭湯文化が定着し、菖蒲湯やゆず湯が一般にも広まりました。

9月の季節湯は菊。9月9日の「重陽(ちょうよう)の節句」が由来とされています。重陽の節句では菊の花をおひたしや和え物として食したり、冷酒に菊の花びらを浮かべて楽しんできました。その一環としてお風呂にも菊が用いられるように。カンフェンという精油成分が血行を促進し疲労回復にも役立ちます。
ストレス社会による悪影響?
SNSで話題の【風呂キャンセル界隈】って?
2024年頃から使われるようになったSNS発祥の言葉。もともとは「メンタルの不調でお風呂さえ入ることがつらい」という投稿でしたが、今では忙しくて「体や髪を洗う、拭く、乾かす」という一連の行為が面倒という意味でも用いられるようになりました。こうした言葉が流行したのはリモートワークが普及した社会構造や本音を話しにくい環境、同調圧力が要因ではないかと考えられています。
最近登山やランニングにハマっている松本 私のオススメ!

塩なのにナトリウムじゃないエプソムソルトで筋疲労を癒やす
別名「硫酸マグネシウム」でもあるエプソムソルト。イギリスのエプソムという村で発見された成分です。マグネシウムの効果で筋肉の緊張がほぐれ、肩こりや腰痛の緩和にも効果があるそう。日頃から運動をしている人はぜひお風呂に入れてみてください。
山に登ったり走ったり、50歳を過ぎ体を動かすことの大切さを実感中。がんぱったぞ!という日の〆はエプソムソルトをたっぷり入れたお風呂に入ります。







